カルタヘナ法制定の経緯

1993年に、[1]生物多様性の保全、[2]生物多様性の構成要素の持続可能な利用及び[3]遺伝資源の利用から生ずる利益の公正な配分を目的とした、「生物の多様性に関する国際条約」が発効しました。条約では、生物多様性の保全及び持続可能な利用に悪影響を与える可能性のある遺伝子組換え生物の移送、取扱い及び利用に関する手続きを定めた議定書の締結について検討することを求めています。これを受けて2000年に、遺伝子組換え生物に関して、生物多様性の 保全及び持続可能な利用に対する悪影響の防止について国際的な枠組みを定めた、「生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書 (いわゆるカルタヘナ議定書)」が採択されました。カルタヘナ議定書は2003年に国際発効し、わが国も同年に締結しました。

わが国では、同議定書に基づく義務を履行すべく、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(いわゆるカルタヘナ法)」が公布され、翌年(平成16年)2月に施行されました。

「カルタヘナ法」に関する情報

本学の対応

カルタヘナ法の公布を受けて本学では、それまでの「国立大学法人東北大学遺伝子組換え実験安全管理規程」を改正し、カルタヘナ議定書の的確かつ円滑な実施のための施策を行ってきましたが、さらに、平成21年4月に遺伝子実験センターを新設し、遺伝子組換え実験の適法性の確保と安全管理をさらに強化することになりました。